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[ワシントン靴店 シューフィッター 片柳聡夫]
靴選びのプロが考える「似合う」靴の見つけ方

2017/10/2

“シューフィッター”と聞くと、漠然と「靴屋の店員さん」とか「靴選びを手伝ってくれる人」という印象を持っている方も多いと思います。日頃から売り場に立ち、プロ目線からお客さま一人ひとりのニーズに合う靴を見つけてくれる頼れる存在。そんな靴選びのプロに、シューフィッターのお仕事と、失敗しない靴選びについてお話を聞いてきました。

靴、ファッション好きが高じて“シューフィッター”の道へ

――片柳さんはワシントン靴店へ入社後、さまざまな店舗での店長経験を経て、現在ここ「WASHINGTON et Studio ららぽーとTOKYO-BAY店」の店長を務められていますが、シューフィッターの資格を取るまでの経緯を教えてください。

片柳聡夫(以下、片柳):はい、もともと学生時代からファッションが好きで、その中でも靴はとりわけ好きでこだわりと愛情を持っていました。僕たちの時代はスニーカーブームが巻き起こったり、したこともあり、その影響でスニーカーはもちろん、革靴まで幅広く興味があったんです。その後大学へ入り、就活する時にいろいろと調べるなかで、スニーカーから革靴まで、メンズ、レディス問わず、さまざまなブランドを扱っているワシントン靴店へ入社を決めました。ここは、靴をお客さまへ提供する時に、フィッティングを重視しているところも決め手になりましたね。
入社してしばらく働くうちに、靴の知識も増え、接客を通して靴に悩みを持つ人が予想以上に多いことを知りました。そんな方々に、シューフィッターの資格を持つ先輩社員が理論に沿った説明をしながら、お客さまを笑顔にしている姿を見て資格を取得することに決めました。それが8年前になります。
シューフィッターの資格自体はまず、実務経験も含め、靴関係の経験に3年以上ないと取得できません。シューフィッターになるにあたって、幅広く靴にまつわる講義を受け、足型測定などの実技、課題をクリアして試験を受けるんですが、その試験に受かって認定されたら、年に一回の更新があります。そうして資格を取得した後もアップデートできるようなシステムで、僕は現在、初級のグレードになるプライマリーになります。

――では、店頭でのシューフィッターの主な仕事を教えてください。

片柳:簡潔に言うと、お客さまの足のサイズや特徴に合わせて、靴選びを全面的にサポートします。時間に余裕があって、測定を希望される方は足の長さ、足幅、甲周りを計り、さらに使用目的や普段の生活、また日頃の靴の悩みなどをヒアリング。そしてそのお客さまの日常生活に合う靴を探します。必要なら中敷きなどを使って、微調整も行います。
人間というのは、左右が対象であることはなかなかなくて、ほとんどの人が左右で微妙にずれていたり、手足の大きさが違ったりするのです。だから足の長さのサイズだけで、ぴったりの靴を見つけるのは難しい。足の長さが合ったところで、幅や甲の高さが違えばぴったりとは言えません。さらに、お客さまが希望するヒールの高さやデザインなどを考えると、選ぶのはなかなか難しいんです。
また男女問わず年齢によって、脚の筋肉が落ちたり、足の形が変形してきたりもします。そうなるとサイズだけで判断できなくなる。だからこそ、シューフィッターは日頃からさまざまな人の足を見ながら勉強して経験を積み、自分の中で情報をアップデートしていく必要があります。そうすることで、来店するお客さまの靴を履いている時の様子や、脱いだ時の内外のスレ方を見るだけでその人の癖がわかったり、なんとなくライフスタイルを想定することができます。そこから具体的な提案をしていきます。

「誰にでも合う、似合う靴」は無いからこそ
カウンセリングと試着は必須!

――ということは分かりやすい靴選びのメソッドや条件、ルールなどは「これは誰にでも合う!」という靴のフォルムやヒールの高さは……、ないに等しいということですか?

片柳:そうなんです、例えば「こんな人には、こんな靴がいい!」とは一概に言えませんし、「誰にでも合う靴」って本来、なかなかないんです。そんな中で、お客さまの要望と履き心地、骨などの健康面も含めて、その方のニーズに応える靴を見つけるのが僕らの仕事です。
そのためには、普段どのくらいの頻度で靴を履いているか、どんな筋肉のつき方をしているか、スニーカーに慣れているかヒールに慣れているかなど、細かく聞きながら判断していきます。ハイヒールだと、足の筋肉を使うのでヒップアップ効果があったりするんですけど、長時間履くと骨盤や姿勢には影響が出てきたり、スニーカーに慣れすぎると突然ヒールを履く必要が出てきたときに苦戦したり。またファッション面ではトレンド感のある靴でも、健康面でいうと長時間履き続けるには適していない靴があったりしますから。
だからこそ、大切なのはお店へ足を運んでいただき、実際にコミュニケーションを取りながら、試着していただくことなんです。
そうすることで、お客さまの足の状態に合わせて指が当たる部分を伸ばしたり、靴底にパッドなど敷いて調整したり。履きやすい状態に近づけることもできますので。

「似合う靴」とはお客さまが求める
デザイン性と健康面がマッチしたもの

――靴の奥深さを実感します。お客さまからの相談ごとで一番多いのはどのようなことでしょう?

片柳:「靴が合わない」という漠然とした悩みが一番多いですね、幅がきつい、指が当たる、靴擦れするなど細かい悩みはありますが、まとめてよく聞く言葉としては、「靴が合わない」。
その際、僕たちが最優先するのは、サイズが合っていてお客さまの足が自然な状態で履けるのかが必須になります。さらに、デザイン性でも満足してもらうこと。サイズやフィット感を優先するあまり、気に入らないデザインを履いてもらうのでは意味がない。デザイン面と健康面がバランス良く気に入ってもらえるものこそ、お客さまにとって「似合う靴」だと言えます。
そのためには、日頃の身体的な勉強だけでなく、雑誌やWEBから流行のデザインを研究したり、お客さまのリアルクローズを観察したりしながら、ファッションとしても楽しめる提案をするように心がけています。高いヒールが流行っているのなら、どうやってその高いヒールで負担がないように履いてもらうかを考え、ここ2〜3年は、インソールに工夫を凝らしたハイブリッドパンプスなどを自社で作ったりもしています。

――日々進化していくこと、これからも履きやすくておしゃれな靴がたくさん見られることを楽しみにしています。最後に、片柳さんの今後の展望を聞かせてください。

片柳:展望言いますか、今までもこれからも変わらない目標ですが、これからもさらに経験を積み、今よりも自分の技術を磨くこと。そしてシューフィッターとして、さまざまな悩みを抱えるお客さまに対して、自分に合う靴は変化していくことを知ってもらったうえで、楽しい気持ちで靴を選んでもらい、笑顔を増やしていくことが目標です。

【 片柳さんの
マストハブアイテム 】

「あんまりシューフィッターと関係ないように見えますけど、接客業なのでハンドクリームとボディスプレーは常に持ち歩いています」という片柳さんの私物。
左から(ニールズヤードレメディーズのデオスプレーとハンドクリーム、右端のリップクリーム)「香水だと香りがきついので、デオスプレーくらいが理想です。休憩中につけています。レザーシューズを常に触っていると手元の油分が損なわれるので、保湿はこまめにしています」
(イソップのボディスプレー)「これも香りが気に入ってリピートしています」

PROFILE

片柳聡夫 | Akio Katayanagi
WASHINGTON et Studio ららぽーとTOKYO-BAY店 店長/シューフィッター

入社後、ワシントン銀座本店に配属後、リーガルシューズを始め複数の店舗で店長業務を経て現在に至る。シューフィッターのグレードはプライマリー。

SHOP DATA

WASHINGTON et Studio
ららぽーとTOKYO-BAY店

営業時間 10:00〜20:00(月〜木)、10:00〜21:00(金・土・日・祝)
問い合わせ 047-433-5071
HP: http://www.washington-shoe.co.jp/

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※施設・店舗により商品の取扱が異なります。予めご了承ください。

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