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[スタイリスト 川上さやか]
自分のコンプレックスを理解することで、「自分に似合う服」がわかってくる!

2017/11/17

働くアラサー女性向けのファッション雑誌『Oggi』や大人の女性向けのウェブマガジン『mi-mollet』、UNITED ARROWS green label relaxingをはじめとしたファッションブランドのカタログなど、多くのメディアで引っ張りだこのスタイリスト川上さやかさん。スタイリングでも、ご本人のプライベートコーディネートでも、シンプルでベーシック、なのにどこか洗練されていてパッと目を引くスタイルが魅力。そんな川上さんが、自分に「似合う」スタイルにどうやってたどり着いたのか――。その秘密は、幼少期からのコンプレックスに隠されていました。

スタイリストになる前からヘルシーなシンプルスタイルがずっと好き

――川上さんはスタイリストになる前は、会社員だったんですよね?

川上さやか(以下、川上):はい、銀行員として7年間働いていました。漠然とですが、就職をしてから5年間はまずがんばってみようという気持ちがあったので、その間はなんの疑問ももたずに仕事に精一杯取り組んでいました。そしてその5年を過ぎたあたりから、私は将来このままでいいのだろうかと考えるようになりました。ちょうどその頃、当時から愛読していたファッション雑誌『Oggi』でスタイリストをされていた佐藤佳菜子さんがアシスタントを探されているというのをブログで知ったんです。佳菜子さんのつくるコーディネートは毎回ツボで、大ファンのスタイリストさんでした。なので、この後のことはなにも考えずに、その日徹夜で履歴書を仕上げ、翌日にすぐ投函しました。そこから面接を経て、運よくお手伝いをさせてもらえることになったんです。社会人6年目だった最初の1年間は、銀行員としての仕事を続けながら、会社が終わってからの時間と週末に、佳菜子さんの仕事の手伝いから始めました。社会人7年目のとき、正式に会社をやめ、佳菜子さんのアシスタントに。それから約2年間のアシスタント期間を経て独立しました。

――ドレスコードがある会社員時代と、比較的自由にファッションが楽しめる立場になった今では、スタイルに変化はありましたか?

川上:銀行員のときは、やはり決まったお給料の中から服にかけられる予算が限られていたので、平日にも休日にも使える洋服というのが買い物の基準でした。スタイリストになった今は比較的毎日好きな服を着られるようになりましたが、パンツ派で“ヘルシーなシンプルスタイル”が好きというのはまったく変わりません。 今は大好きなデニムの出番も増えましたね。昔からなぜか、白Tシャツ×デニムという普遍的なスタイルが大好きだったのですが、今ではそれがますます加速中。今の買い物の基準は、白Tシャツとデニムに合うか、になっている程です。

コンプレックスを解消するためにファッションを利用

――川上さんの私的スタイル、よく拝見していますが、いつもお似合いの洗練シンプルコーデ、素敵ですよね。シンプルスタイルに惹かれるようになったきっかけはあるんですか?

川上:そうですね…子どもの頃からかもしれません。私は幼い頃からクラスの中でも背が低いほうだったし、丸顔で童顔なタイプ。小学6年生のときに、小学1年生と間違われたこともあるくらいで、実年齢より下に見られるのが本当にコンプレックスでした。背が低くて童顔なタイプの女性が、かわいらしい服装をするとそれはそれでアリなのかもしれません。でも、私は幼く見られるのも、“女子っぽく”なるのも苦手…。その結果、たどり着いたのが、ヘルシーで媚びないシンプルスタイルでした。自分のコンプレックスを自分自身で認め、その悩みを解消するために試行錯誤したことで、「似合う」に近づけたのだと思います。自分の顔の印象とは正反対の服を身につけることで、「こうきたか!」という想定外のバランスになり、こなれて見える効果があることも知りましたね。

服がシンプルなぶん、バッグや小物はインパクトのあるタイプをチョイス

――シンプルなスタイルはともすればただの地味と紙一重で、悩んでいる人も多いと思います。今っぽくおしゃれに見せる秘訣はありますか?

川上:シンプルが好きだと、派手な服には手を出さないので、どうしても同じような色になりがち。でも、色が変わらなくても、そでのリブが去年よりほんの少し長くなった…というくらいの更新度で十分だと思っています。その代わり、小物でエッジを効かせるのが私流のこだわりです。 バッグの場合、サイズがすごく大きいとか、素材に特徴があるとか、フリンジやスタッズが付いているとか、バッグのショルダーがチェーンとか…。服で冒険をしないので、バッグの存在感に頼れるタイプを選びます。たとえば、今日のこのコーディネートにミドルサイズのプレーンなデザインのバッグを持ってしまうと、地味になってしまっていたと思います。靴もデザインに遊びが効いたものや、色にインパクトのあるものが便利ですね。今日履いているブーツは、ほんのりモードな太めのクリアヒールが装いにメリハリを加えてくれています。 こんなふうに、自分が落ち着けるヘルシーなシンプルスタイルを、小物で辛口に仕上げるのが今の自分らしいスタイルになっているんです。

トレンドとの距離感を知る、そしてサイズへの固定観念を捨てることからおしゃれの道は始まる

――川上さんがおしゃれだなと思う人ってどんな人ですか?

川上:流行にただ飛びつくのではなく、自分ならではの取り入れ時をしっかりと見極められる人でしょうか。トレンドは身につければすぐに今っぽく見える効果はありますが、そのアイテムのインパクトが強すぎて、コーディネートの中で悪目立ちする怖さもあります。うまく自分のものにするために、すぐには手を出さず、たとえばトレンド1 巡目は待ってみるなど、自分に最適な取り入れ方ができる人には憧れますし、私もそうなりたいと思っています。それに、自分のサイズ感がわかっている人も素敵ですね。自分は絶対に7号だ、S サイズだ、というただのサイズ表記にこだわらず、自分の体がきれいに見えるなら、サイズをいつもより1つ上げることをいとわない人。自分の魅力をちゃんと理解できているんだと思います。

【 川上さんの
マストハブアイテム 】

以前からフラットシューズが好きという川上さん。スタイリストを始めてからは、商品の貸し出しなどで歩き回る機会が増えたので、ますます手放せない存在になっているそう。「ヒールを履く日は、折りたたみ式のフラットシューズをバッグに入れて持ち歩いています。途中で足が痛くなっても履き替えればいいので、タクシーに乗ることがグッと減りました(笑)」

PROFILE

川上さやか
川上さやか | Sayaka Kawakami
スタイリスト

大手銀行で会社員として働いた後、スタイリスト佐藤佳菜子氏のアシスタントを経て独立。 小学館の働くアラサー女性向けのファッション雑誌『Oggi』や、講談社の大人の女性に向けたウェブマガジン『mi-mollet』などで、元会社員視点を存分に生かしたスタイリング提案を行うほか、ブランドのカタログなどでも幅広く活躍している。
Instagram: @sk_120