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[ファッションエディター] 三尋木奈保
自分に似合う服を見つけたら、“いつも同じ”を恐れずに続けていく

2017/12/1

働くアラサー女性向けのファッション雑誌『Oggi』や、40代の大人の女性に向けたファッション雑誌『Marisol』を中心に、ファッションエディターを務められている三尋木奈保さん。三尋木さんは、エディターとして誌面を構成するだけでなく、ご自身の私的スタイルを誌面で公開したり、ファッションブランドとコラボレーションをして商品のプロデュースをしたりと、幅広く活躍されています。そんなインフルエンサーとしても影響力をもつ彼女が考える「似合う」とは?彼女のファッションが大きな共感を生む理由も探ります。

大人になればなるほど“いつも同じ格好を恐れない”でいい

――三尋木さんが考える、おしゃれな人ってどんな人のことですか?

三尋木奈保(以下、三尋木):「自分のスタイルをもっている人」はおしゃれだと思います。私の周りのおしゃれな人は、「この人といったらこういう服装」とすぐに思い浮かぶ人ばかりな気がします。たとえば、いつもニュアンスカラーを着ているとか、いつもネイビーのニットに細身パンツを着ているとか。だから、いつも同じ格好をすることを恐れなくていいのだなと思います。最先端のトレンドを取り入れなくても、その人らしくて、安定して見えるのが理想です。

「自分に絶対に似合う」コーディネートの組み合わせパターンを決めておくことが大事

――2013年に出版され、12万部のベストセラーを誇る三尋木さんのご著書『My Basic Note「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方』でも、“自分らしい服装”を見つけることの大切さを紹介されていましたよね。

三尋木:はい。雑誌業界にいるので、仕事として毎シーズンのトレンドには触れていますが、私自身の私服はいつもベーシックな服、同じようなスタイルばかりなんです。なので、出版が決まった当初はこんな私が自分のファッション本を出していいの? と、かなり心配だったんです…。でも、結果たくさんの読者の方に共感いただき、私自身、これでよかったんだと強く背中を押していただけました。本当にありがとうございます。

その本の冒頭で紹介しているのは、「トップス×ボトム」の組み合わせパターンを決めること。ここをしつこいくらいにこだわることで、自分に似合う服にたどり着く近道になるし、コーディネートに悩むことがなくなってくると思っています。たとえば、自分の体を美しく見せてくれるのは「ゆるニット×タックパンツ」だと気づいたら、毎日このパターンをひたすら試すんです。いろんな服を試したい気持ちがあるかもしれませんが、その誘惑に負けていろんなタイプに手を出すと、いつまでたっても「自分に似合うスタイル」にはたどりつけないと思うんです。ここはもう、その上下の組み合わせを色違いで揃えておいて、試し続けることがすごく大事です。

すると次第に、タックパンツでも、タックが2本あるタイプは私にはダメなんだな、ハイウエスト具合が1cm違うだけでこんなに見え方が変わるんだ!とか、ゆるニットも襟ぐりが開きすぎていると私には似合わないんだなという、小さなことでも重要なたくさんの気づきが出てきます。これは、自分でお金を出して服を買って、自分自身で着てみて、研究しないと決してわからないことです。自分の体と自分に似合う服のことは、雑誌やSNSには決して載っていません。おしゃれな人がオススメしていた服をマネして買ってみたけれど、しっくりこないというのは、当たり前のことなんです。人それぞれ背丈や体型が違うから。

出先で鏡に映った自分の姿を見て、バランスを研究

――なるほど!徹底したこだわりぶりはさすがですね!

三尋木:意外とやっている人が少ないと思うこだわり、ほかにもありますよ。私がとても大事にしているのは、家を出る前に自宅の鏡でコーディネートを見るだけでなく、出先でもチェックすることです。外を歩いている時に、建物のガラスに自分の姿が映ることがありますよね。その時に、服のバランスをチェックするんです。こういうとナルシストのようですが(笑)、バランスがおかしいよ、とかって、周りの人は誰も指摘してくれないじゃないですか。なので、自分の目で冷静に確認します。すると、靴を履いた状態で、客観的に自分のコーディネートを見ると、もっとニットをインした方がバランスがよさそうだな、ニットの丈がもう少し長い方がよかったな、とコーディネートのよい訓練になるんです。会社のお手洗いにある全身鏡で見るのもよいと思います。Instagramで毎日のコーディネートを写真に撮ってアップされている人も多いと思いますが、あれもすごくいい訓練になりますよね!

最新の三尋木流のこだわりがつまったファッション本第2弾の発売が決定!

――待望の2冊目の単行本の発売が決定されたと聞きました!どんな内容になっているのですか?

三尋木:そうなんです、ありがとうございます!来年の1月23日の発売を目ざして、現在懸命につくっているところです。2冊目の本でも、先ほど話した「トップス×ボトム」の組み合わせパターンは変わらず紹介しています。でも、1冊目の本から約5年経ったので、ファッションの流れや私自身の体型や年齢の変化で、更新されたパターンになっています。

――1冊目の本と比べて、他にも変わったところはあるんですか?

三尋木:やはり、私自身が40代になったことで、年相応の服装の大切さを改めて実感したところでしょうか。20代の頃は、カジュアルな服装でもサマになるし、いろんなトレンド服を試してみるのもよいと思います。30代になり、ファッションってただ好きなものを着ていればいいのではないと気づき、40代になったら、いっそう“ちゃんとした格好”をしなければと思うようになりました。

私はエディターになる前の数年間、メーカーの会社員として働いていました。その時の同期に今でも会うのですが、みんな課長や主任という役職を任され、当たり前ですが社会人としてきちんときれいな服装をしているんですよね。ファッション業界って、「打ち合わせなど改まった席でも、おしゃれであればカジュアルでも大丈夫」という風潮があるんですよね。私も30代までは、そんな認識でした。40代になり、前職の同期たちに会うたびに、「あれ? 私の服装って、大人として社会性が欠けていないかしら?」と、だんだん感じるようになって…。ファッション業界にいるからといって、いい大人の女性がいつまでもカジュアルスタイルなのもよくないなぁ、「勘違いな40代」にはなりたくないなぁ、と…。なので、1冊目でよくはいていたデニムも、以前よりは出番が少なくなりました。自分だけでなく、まわりの目にも感じがよく、場をわきまえた装いを以前より意識しています。

同じスタイルにマンネリ気味と感じたら、小物やジュエリーに頼る

――変わったこともあると思いますが、シンプルで洗練された“三尋木スタイル”はやっぱり今も変わらずですね! 

三尋木:やはり根本的にシンプルなスタイルが落ち着くので、その中でほんの少しの変化を楽しむことで満足しているのだと思います。以前は、自分でも「毎日同じ格好でつまらないなぁ。」「毎日同じような格好をしているなぁ、なにか変えなきゃ。」と悩んだこともありました。でも、今では、スタイルが悪く見えるかもしれない服、自分らしくない服にあえて挑戦する必要なんてないと割りきれているから、大きな変化は求めていません。それでも、シーズンの終わりなど、ちょっぴりマンネリ気味かも…というときは、小物で新鮮さを投入しています。セレクトショップに売っているような鮮度の高いバッグや、ときどき奮発して買うよいジュエリー。そんな小物たちの効果は頼もしいですね。コーディネートにマンネリしたら、小物に頼る――。これまで何度も私自身救われてきたルールです。ぜひお試しください。

【 三尋木さんの
マストハブアイテム 】

三尋木さんといえば、トレードマークのように身につけられているのが、上質なストールとイエローゴールドジュエリー。「冬って、コートの下はニット1枚ということが多いので、ストールがあるとサマになるんです。それに、ストールには投資すると決めているので、よいストールが顔周りにあるだけで気分も上がります。私の肌に合うイエローゴールドのジュエリーは、お守り級の大事さ。どんなに疲れていても、金属のキラッと感がどうにかしてくれますから。」

PROFILE

川上さやか
三尋木奈保 | Naho Mihirogi
ファッションエディター

働くアラサー向けのファッション雑誌『Oggi』や40代の大人の女性向けファッション雑誌『Marisol』を中心に活躍する人気ファッションエディター。毎回大ヒットするファッションブランドとの“三尋木コラボ”アイテムも話題に。著書に、12万部を誇るベストセラー単行本『My Basic Note「ふつうの服でおしゃれな感じ」のつくり方』(小学館刊)がある。2018年1月23日(火)に2冊目の単行本『My Basic NoteⅡ』が小学館から出版予定。