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[SHIPSマーチャンダイザー 桐野貴文]
ファッションセンスは着こなしの細部に宿る

2017/7/14

1975年、渋谷の道玄坂にオープンした「MIURA&SONS」に端を発する「SHIPS」。40年以上にわたり、スタイリッシュスタンダードなファッションを発信するセレクトショップとして、現在も老若男女を問わず幅広い世代から支持されています。 そんな「SHIPS」のウィメンズブランドである「SHIPS WOMEN」で、マーチャンダイザーをつとめる桐野貴文さんへ、独自の視点から紐解く“似合う”についてお話を伺いました。

バイヤーは売れる、売れないに関わらず好きなものを買いつけていい

――桐野さんはマーチャンダイザーとして、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?

桐野貴文(以下、桐野):マーチャンダイジングとは簡単に言うと、春夏や秋冬とシーズンごとに展開される商品が企画立案され、店頭に並ぶまでの管理をしています。シーズンの予算を見ながら商品企画を進めながら、販売計画を立てます。細かくいうとオリジナル商品の企画をしたり、バイヤーとブランドの展示会へ同行して商談したり。ウィメンズに携わって7、8年が経ちます。

――バイヤーの方にもアドバイスをするなど、SHIPS WOMENの要となるポジションだと思うのですが、普段から意識していることはありますか?

桐野:男性目線での自分の好みにならないように気を付けています。メンズアイテムだったら自分の好みが反映されたりすることもあると思いますが、自分は着ることができないウィメンズアイテムなので一歩引いて見るようにしています。逆にバイヤーは女性なので「売れる、売れないを気にせず好きなものを買いつけた方がいい」とも言っています。売れることを考え過ぎると、どうしても保守的なラインアップになってしまうので、バイヤー自身が買いたくなるようなものを入れることで、他のセレクトショップとも差別化を図るように心がけています。SHIPSのブランドコンセプトなどを理解したうえで取捨選択しながら、ときには遊びのあるものや、デザイン性のあるものを入れることもバイヤーの手腕なので。

さまざまな服を試して自分のコンプレックスをカバーする

――今回は「似合う」というテーマについてお話を伺いたいのですが、桐野さんご自身はどうやって似合うアイテムや着こなしを見つけてこられたのですか?

桐野:僕は以前、販売員として店頭に立っていたこともあって、そのときはいろんな服を試着していました。流行やトレンドがあったりしますけど、自分が着てみてどうかというのが最優先だと思うので、とにかく試着して鏡でチェックする。お客さまにも必ず試着するようにすすめていましたし、買わなくてもたくさんのアイテムに触れることで徐々に自分に似合うものが見つかってくるんですよね。あとはコンプレックスですね。それを攻略すれば似合う着こなしも見つけやすいと思います。創意工夫して、アイデア次第で顔立ちや体型のコンプレックスはいくらでもカバーできます。特に今はファストファッションもたくさんあるし、安くていいものが溢れているので、たくさんの人が服を楽しめるようになっていますよね。

着こなしのセンスはトライ&エラーによって養われる

――ではそんな桐野さんが考える「服が似合う人」とはどんな人ですか?

桐野:色合わせやサイズ、着丈などに違和感のない人。また、ブランドの取り入れ方や、アクセサリーの合わせ方などに計算されたバランスを感じられる人ですね。特別なものを着ていなくても、絶妙におしゃれに見える人って「なんか変だぞ?」って思う隙がない。僕が普段、サンプル商品を隅々まで見て、ポケットの位置や着丈を数センチ、数ミリの単位で修正したりしているので、つい女性の着こなしも細部まで見てしまうんです(笑)。

――その審美眼やセンスは、どうやって養われると思いますか?

桐野:僕がウィメンズに異動してきたときがそうだったんですが、はじめは分からないことだらけでした。上司に僕がサンプルの修正指示を出したものを見て「ポケットの位置が悪い」って言われるんだけど、それがどういうことか分かりませんでした。でも今はいろんな失敗を繰り返しながら、アイテムによってポケットの正しい位置が分かるようになってきました。そんな経験から、センスを磨くには、トライ&エラーを繰り返すことが一番だと思っています。だからこそ、試着をしたり、いろんなものを見て自分にとっての善し悪しを知ることですね。

――間違いを恐れず挑戦することが、一番の近道なんですね。貴重なお話をありがとうございました。

【 桐野さんの
マストハブアイテム 】

(手のひらサイズのメモ帳)「最近はメモすることも少なくなってきたので、このくらいのサイズで十分なんです。」
(スマートフォン)スケジュールなどは主にスマートフォンで管理しているという。
(名刺入れ)仕事柄、さまざまな人と会う機会があるので名刺入れは常備。

PROFILE

桐野貴文 | Takafumi Kirino
SHIPS WOMENマーチャンダイザー

2001年SHIPSにアルバイトとして入社。2005年より正社員として販売経験を積む。2007年にSHIPS WOMEN商品部へ異動し、バイヤー経験を経てマーチャンダイザーを務め、現在に至る。