LaLaport/LAZONA
  • HOME
  • PEOPLE
  • [メイクアップアーティスト/ビューティーディレクター 早坂香須子] 今の自分が一番美しくいるためにするべきこと
PEOPLE

[メイクアップアーティスト/ビューティーディレクター 早坂香須子]
今の自分が一番美しくいるためにするべきこと

2017/7/28

看護師からメイクアップアーティストに転身、という異色の経歴を持つ早坂香須子さん。今や国内外のモデルや女優、多くの媒体、ビューティーブランドまで熱烈な支持を得ています。メイクの技術やセンスもさることながら、アロマテラピーやインナービューティーといった深部に至る美へのアプローチも、支持されている理由。女性にとって“似合う”メイクとは?また、超多忙な日々を送る早坂さん自身のキレイのもとを伺いました。

自分を知り、自分自身が一番のプロデューサーになってあげる

――自分に似合うメイクをするにはどうしたらいいのでしょうか?

早坂香須子(以下、早坂):自分をよく知ることだと思います。気になるところだけではなく、いいところ、好きなところを探して、それを活かすようにする。それに鏡だけを信用しないことでしょうか。正面の顔だけが自分ではないし、静止したときの自分はほんの一部にすぎないということです。メイクだけがその人を美しく見せているわけではないですよね。全体像があって、ファッションがあって、メイクはその後。あまりに近視眼的になってしまうと、「まずこのシミを隠さなくちゃ」ということから始まり、ファンデーションで完璧に肌を作りこんだら他も盛らなくてはならなくなって、結果的にどんどん濃くなってしまう。服は今っぽくカジュアルダウンしているのに、メイクだけ完璧で抜けがなかったら、バランスが悪いことになります。例えば今日の私のように全身ピンクの服に真っ赤なリップをつけたらトゥーマッチ。逆に赤いリップをつけたいなら、服はシンプルにしてアイメイクを控えめにする。そんなバランス感覚が大切なんです。

――毎日のメイクって、どうしてもルーティーンのようにお決まりになってしまいます。

早坂:そのルーティーンを崩してほしい。メイクに決まりはないし、毎日違うメイクをしてもいい。モデルさんや女優さんをメイクするときに私たちがやるのは、その日のテーマを聞いて、服を見て、シチュエーションを見て、それをふまえて一番きれいに見えるメイクを考えます。でもそれはたくさん引き出しがないとなかなかできないこと。雑誌などを見て、好きなモデルさんを見つけてマネをするのもいいと思います。なりたい顔を見つけてスクラップしていく。それを見ながらメイクをしてその顔を何度も見て覚えると、マネをしなくても自然とできるようになります。自分の好きを知ることも大切です。

――自分を知るためのおすすめの方法があれば教えてください。

早坂:動いている自分を動画で撮って見てみるといいですよ。正面だけじゃなくて、斜め後ろ、真後ろ。写真で見ると嫌いだと思っていた部分も、動いて話していたりすると、意外と悪くなかったりもする。それに、もっと姿勢をよくしようとか、もう少しアゴをすっきりさせたいからマッサージをしようとか、自分のケアにも還元できます。普段自分では見ることのなかった客観的な視点で自分を知る。自分自身が一番のプロデューサーになってあげることが、キレイになる第一歩だと思います。

早坂さんの師匠、yUKIさんが作ったメイクブラシ。
もともとはプロ向けに作ったものを、一般向けに小さいサイズにしたこのPetitシリーズを早坂さんは仕事で愛用している。

人生を変えるきっかけになった「睡眠ノート」

――早坂さんご自身が、お忙しいはずなのにハツラツと見える秘訣はなんですか?

早坂:実は今年の上半期、43歳から44歳への切り替えのとき、体がだるくて気力も出なくて、5月病のような状態が続いたんです。年齢と共に体も変わるということを目の当たりにして、この体と付き合っていくために生活を変えようと考えました。そんな時、植物療法士の森田敦子先生の3ヶ月クラスを受ける機会があって、睡眠について学んだのです。細胞がきちんと生まれ変わって、体の内と外、そして心が元気でいるためには、睡眠がいかに大切か。ただ漠然と生活をしていても、いい睡眠はとれないもので、そのためには準備が必要になります。まず、朝起きたときに朝日を浴びてセロトニンという幸せホルモンを出す。それが夜になると天然の睡眠導入剤であるメラトニンに代わるのです。また、夕食にはメラトニンを増やしてくれるトリプトファンというアミノ酸の一種をたくさん摂るように。プロセスチーズや大豆製品、牛筋などに多く含まれています。夕食後には細胞の生まれ変わりに必要なオメガ3をたっぷり含むフィッシュオイルのカプセルを。ぐっすり寝ると決めた日には、9時以降はスマホを見ないことに決めて、10時には入浴、間接照明にして部屋を明るくしないでいると自然に眠くなってきます。どうしても眠れないときは無理に寝ようとせずに、ハーブティーを飲んだり本を読んだりするといいですよ。

――でも仕事をしながら、睡眠重視の生活をするのは難しくないですか?

早坂:そうですね、特に都会に暮らして仕事をしていると、ずっと外は明るいし、パソコンやスマホから情報がどんどん入ってくるし。だから毎日はできなくても、週3日でいいから、いい睡眠をとるようにする。私は森田先生にすすめられた「睡眠ノート」を書くようにしました。朝起きたときに記入するのですが、その時の気分、体調、前の日の食事や仕事の内容、何時に寝たか。本当に簡単でよくて。このノートを3カ月続けたら、睡眠のサイクルができました。「今日は寝る」と決めたらスイッチの切り替えができるようになって。きちんと睡眠がとれると、成長ホルモンが出て、記憶が整理されて脳も体もリセットされて、「さあ、今日もがんばろう」って気持ちよく起きられます。オンのスイッチは簡単に入るけれど、オフにするのはなかなか難しい。それができるようになったことを思うと、この「睡眠ノート」をつけ始めたことが人生を変えるきっかけにもなった気がします。

輝きたいという女性の思いが、世の中を明るくする

――モデルや女優をメイクするうえで意識していることはなんですか?

早坂:気遣いをしなくてはいけないけれど、気をまわしすぎないようにしています。かえって周りを疲れさせてしまうので。大切なのは私自身がリラックスして、自分らしくいること。いつもメイクルームでアロマを炊くのですが、それはモデルさんや女優さんのためだけではなく、まず自分をリラックスさせるためでもあります。例え、話をしなくても、手が肌に触れたときにこちらの気持ちが伝わってしまうんです。安心して任せてもらうためにも、常に自分自身でいるためのメンテナンスを心がけています。不安や自信のなさが伝わってしまうこともありますが、“元気”や“輝き”はもっと強く伝搬するものです。女性がキラキラしたいと思う気持ちは、世の中を明るくすると思います。いくつになっても常に今の自分が一番美しくありたいと思うこと。エイジングにあらがうのではなく、メンテナンスをしながら美しく年を重ねていくこと。私はキレイになりたいと思う女性を応援していきたいと思っています。

【 早坂さんの
マストハブアイテム 】

(アロマポット&オイル)メイクルームでまず自分をリラックスさせるためにアロマをたく。右から、無印良品のアロマポット、緊張を和らげるビューティフルマインドの「Que sera」、空気の清浄をするファファラのコンビネーションオイル、ハッピーな気分にしてくれるSHIGETAの「Relaxante」。
(ネロリラ ボタニカの二層式美容液)早坂さんのビューティーメソッドから生まれた、化粧水とオイルを一つにした美容液。朝晩のマッサージに。
(SHIGETAのUVベース)外気と紫外線から肌を守りながら、同時に肌をきれいにしてくれるベース。

PROFILE

早坂香須子 | Kazuko Hayasaka
メイクアップアーティスト/ビューティーディレクター

看護師として大学病院に勤務した後、メイクアシスタントを経て1999年に独立。国内外のモデルや女優からの支持も多く、雑誌や広告などで幅広く活躍している。2013年にはAEAJ認定アロマテラピーインストラクターの資格を取得。近年ではメイクの枠にとらわれることなく、元看護師という医学的知識と観点からインナービューティー、オーガニックプロダクトコンサルタント、香りなど、多岐にわたりビューティーの提案をしている
著書:「YOU ARE SO BEAUTIFUL 〜最高の私に出会う7日間〜(カエルム)」、「100%Beauty Note 早坂香須子の美容AtoZ(KADOKAWA)」
Instagram: @kazukovalentine